コロナショックの影響は？世界経済の先行指標「銅価格」の動きに注目！
こんにちは、「銅加工.com」を運営する畑鉄工株式会社、代表の畑です。
2020年1月に国内初の感染者が確認されたコロナウイルスは、数カ月が経った2020年5月現在でも世界中で終息のめどが立たず、経済に深刻な打撃を与えています。労働・生産・流通・雇用など、あらゆる局面に多大なる影響を及ぼしているため、この先世界経済がどうなっていくのか気になる方がほとんどでしょう。そんな先行き不透明な時代において、経済指標として注目したいのが「銅価格」です。「世界経済の先行指標」とも呼ばれる銅価格の変動を見れば、今後の経済の動向をある程度予測できるかもしれません。
今回は、銅価格の変動がなぜ世界経済の今後を予想するのに役立つかを詳しく解説するとともに、コロナウイルスによって銅価格はどう変化したかについても紹介いたします。
銅が「炭鉱のカナリア」と呼ばれる理由
「世界経済の先行指標」として注目される銅には、「炭鉱のカナリア」という異名も存在します。鉱山開発が盛んだった時代、炭鉱労働者の間で重宝されていたのがカナリアでした。
カナリアは、炭鉱で有毒ガスが発生するといち早く察知して歌うのを止める習性を持っていたため、「危険のサインを送ってくれる動物」として現場で大活躍していました。
銅が炭鉱のカナリアと呼ばれているのは、世界経済に何らかの異変が生じそうなとき、カナリアと同じようにいち早く価格変動することによって、サインを送ってくれるのが理由です。では、なぜ銅は世界経済の異変をいち早く察知できるのでしょうか。
その理由は、銅の汎用性の高さにあります。銅は導電性が高いという特徴を活かし、車や電化製品、半導体など、さまざまな製品に利用されています。つまり、好景気で国や企業が設備投資に力を注ごうと思えば思うほど銅の需要は高まり、それに従い価格も上昇する傾向にあるのです。
一方で、景気が右肩下がりとなり設備投資などの余裕がなくなると、銅の価格も下落します。世界経済が好調かどうかは銅価格を見れば分かるという諸説には、こうした理由があったのです。
リーマンショック前には異変も！銅価格と世界経済の関係
銅価格が世界経済の変動を予測した例として、2008年9月に発生したリーマンショックが挙げられます。2008年の銅建値は年初から基本的に上昇傾向であり、7月には月平均約95万円と、100万円に届かんばかりの勢いでした。
しかし、リーマンショックが発生する1カ月前の8月には、突如として80万円台にまで低下。その後はリーマンショックによって、30万円台にまで暴落しました。銅がその後の世界経済を予測するのに役立った、顕著な事例といえるでしょう。
また、近年の銅価格は、急激な経済成長を遂げた中国と密接に結びついている点も見逃せません。中国経済が好調であれば銅価格は上昇し、中国経済が減退すると銅価格も下落する傾向にあります。実際、2015年に発生したチャイナショックでも、5月に銅価格は下落し、数カ月後に株価も追随する形で下落しました。
コロナショックに銅価格はどう反応している？
2019年11月に中国の武漢で発生し、半年も経たず世界中に拡大したコロナウイルス。本格的に経済が復興するまで数年はかかると算出している経済学者もいますが、このコロナショックに銅価格はどう反応しているのでしょうか。
銅価格の推移を見てみると、2020年1月後半から2月上旬にかけて急落しています。欧米各国が、まだコロナウイルスを「アジアの問題」として影響を甘く見ていた時期に急落しているのを見ても分かる通り、ここでも銅価格は危機察知能力を発揮していたのです。
急落した銅価格ですが、3月下旬に入ると持ち直し始めました。これは、中国である程度のコロナウイルス抑え込みが成功し、経済活動が再開したのが大きいでしょう。今後は欧米も経済活動を再開させる方針のため、銅価格はさらに回復していくことが期待されます。
まとめ
コロナウイルスの影響が各業界に及んでいるなかで、今回は銅価格と世界経済の関係性について紹介しました。銅の価格低下は底を打った印象ですが、それでもコロナウイルス前に比べるとまだ回復しきってはいません。もしも銅加工の依頼を検討しているのであれば、銅の価格が低下している今がおすすめです。
「銅加工.com」を運営している畑鉄工株式会社では、創業から80年以上にわたり銅加工に特化した会社であり続けてきました。高い技術と豊富な経験を備えている職人が、マシニング加工・プレス加工・絶縁処理・ロウ付けなどの方法で、質の高い銅加工を行っています。コロナウイルスで銅価格が下落している今だからこそ、加工を依頼したいと考えているなら、ぜひ1度畑鉄工株式会社までご連絡ください。
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