銅は体内でも不可欠!?栄養としての役割とは

銅は体内でも不可欠!?栄養としての役割とは

こんにちは、「銅加工.com」を運営する畑鉄工株式会社、代表の畑です。

銅と聞くと電子機器や建築物、食器などに用いられる金属を連想する方がほとんどでしょう。また、五輪で使用される銅メダルを思い浮かべる方も多いはずです。しかし、実は銅は人間の生命活動に不可欠な栄養素の1つであり、人間の体内に存在する成分でもあります。金属としての側面に加え、栄養素として人間の健康を支えていることを知れば、より銅への興味も高まるのではないでしょうか。

今回は、栄養素としての銅の役割について解説したうえで、体内での役割や栄養としての間違った認識についても細かく説明します。

実は人間の体内にも銅は含まれている?

「銅」というワードを聞くと金属のイメージが強く、体内に存在することをにわかに信じられない方もいるでしょう。しかし、銅は骨、骨格筋、血液などを中心に人間の体内に約80~150mg 程度が含まれています。具体的には主に以下の体の部位に存在します。

 

・肝臓
・腎臓
・膵臓
・血液
・骨
・骨格筋
・毛髪

このように銅は体の多くの器官に含まれており、各臓器などの働きを助けてくれる成分です。体に摂取された銅はまず腸管で吸収され、肝臓へと送られ、そこでタンパク質の「アポセルロプラスミン」と結合して「セルロプラスミン」となって全身に運ばれます。銅は体内で酵素となって、活性酸素を除去したり、骨の形成を助けたりする役割があります。そのため、体内が銅不足に陥ると体調不良につながる恐れがあるのです。そのため、銅を含む食べ物を日ごろから意識して摂取することが重要になります。

銅は生命維持に欠かせない栄養成分

銅は1日あたり成人男性で0.8mg、成人女性で0.7mgの摂取が推奨されている成分です。栄養成分として人間の健康維持に欠かせない銅は、具体的に以下の働きをすることで生命活動のサポートをしてくれます。

 

貧血予防

銅の適量摂取は、貧血の予防につながります。貧血を防ぐためには鉄分をとり、ヘモグロビンの生成を助ける必要がありますが、鉄分を摂取しただけでは必要な器官に行き届かず、貧血の防止にはなりません。銅は鉄を体内の適切な器官に運ぶ役割を果たすため、貧血予防に貢献します。

 

骨・血管壁の強化

銅はコラーゲンやエラスチン生成の働きをするため、骨や血管壁の強化につながります。骨が強化されなければ、密度が減少し骨折が多くなる「骨粗鬆症」に、血管壁が弱まると「動脈硬化」「動脈瘤」などの病につながりにくくなります。健康維持を心がける意味でも、常に銅の摂取を意識しておくべきでしょう。

 

酵素の働きサポート

銅は体内にある多くの酵素を正常に働かせる作用を持った栄養素です。また、「抗酸化酵素」における構成成分の1つであり、体を劣化させる特徴を持つ「活性酸素」を分解してくれるため、健康維持のサポートをしてくれます。

 

メラニン色素の生成

銅にはメラニン色素を生成する作用があり、髪に多く含まれていればハリがある黒々とした健康的な毛髪の維持が期待できます。反対に体内に銅が足りていないと、白髪が増える原因となることもあります。

 

緑青は猛毒で危険という誤解

ここまで紹介した通り、銅は人体の健康のために必要な栄養成分であり、常に適切な量を摂取することが求められます。しかし、間違った知識の流布から、「銅=有害」と考えている方も少なからずいるかもしれません。また、銅の表面に生じるサビの一種「緑青」は、かつて猛毒な危険物だという認識がされており、小学校の教科書にもそうした記載がされていた時期もありました。

 

しかし、こうした考えは誤解であり、現在では銅はもちろん、緑青も無害であることが日本銅センターや東京大学医学部による調査で証明されています。厚生労働省も、緑青に対する認識が誤りだったと認めており、現在では緑青はほぼ無害であると認定されているのです。

●銅を含む食品や製品を正しく暮らしに取り入れよう
かつては人体に悪影響を与える金属と見られる傾向にあった銅ですが、現在では真逆の評価になっています。2004年3月には厚生労働省によって、「栄養機能食品」と認定されるのに必要な栄養成分の1つに定められました。

銅が多く含まれている食品として、牡蠣・スルメなどの魚介類やレバー・大豆・ナッツ・ココアなどが挙げられます。また、乳児の成長に銅が欠かせない成分であることから、粉ミルク製品にも銅が添加されているのが特徴です。こうした銅を含む食品や製品を正しく暮らしに取り入れれば、健康的な生活が実現しやすくなるでしょう。

まとめ

今回は、栄養成分としての銅の働き、緑青への誤解などを紹介しました。銅は優れた栄養成分として、体の健康維持のために大きな役割を担っています。それに加えて、金属としても優れた加工性や耐久性により多くの場面で活躍している点が銅の強みです。銅の加工をご検討中であれば、優れた技術と経験を備えた業者に依頼を出すことが、満足度の高い成果物の実現につながるでしょう。

 

「銅加工.com」を運営している畑鉄工株式会社では、昭和10年の創業以来、確かな技術によって多くの銅加工依頼に対応し続けてきました。豊富なノウハウを蓄積しているため、さまざまな加工方法に対応できるのが、大きな強みです。もし銅加工の依頼を検討しているならば、ぜひ畑鉄工株式会社までご相談ください

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