銅の加工方法として知られる研削加工!知っておきたいメリット・デメリットは?
こんにちは、「銅加工.com」を運営する株式会社ハタメタルワークス、代表の畑です。
金属加工ではさまざまな方法が採用されますが、特に精度を重視しているのが「研削加工」です。しかし、その他の加工方法と同様に、研削加工においてもメリット・デメリットが存在しています。また、研削加工は銅加工においても使用されるケースがあるため、特徴をしっかり把握しておけば依頼もスムーズに進むはずです。
そこで今回は、研削加工について解説しつつ、メリット・デメリットや加工方法についても詳しく紹介いたします。
◆研削加工とは?
研削加工とは、素材を任意の形に削り取っていくため、高速回転している研磨砥石を使用して加工する方法です。砥粒の一つひとつが刃の役割を持っている点が特徴であり、さまざまな素材を削ることが可能となります。加えて、表面処理の向上も見込める点も大きな魅力です。
また、研削加工は高精度な加工物を希望する際に使用されるほか、研磨砥石として「ダイヤモンドホイール」や「CBN砥石」などを採用していることから、他の加工方法では難しい硬い材質にも対応できます。
なお、研削加工は切削加工や研磨加工と混同されるケースも見られるため、ここで違いを確認しておきましょう。
◎切削との違い
研削加工と混同されやすい加工方法として、まず挙げられるのが「切削加工」です。切削加工とは、「バイト」「フライス工具」を用いて素材の不要な部分を切除し、加工物に仕上げていく方法を指します。研削加工との違いとして、切削加工は大まかに不要な部分を切除していく手法であるのに対して、研削加工ではその後に高精度な加工物に仕上げていく工程が発生する方法である点が挙げられます。
◎研磨との違い
研削加工は研磨加工と似通っていることから、同じ意味として捉えてしまう方もいるでしょう。しかし、実際には両者の間で違いが存在します。研磨加工とは、「コンパウンド」「研磨工具」などの機械を使用することで、素材の表面を滑らかにする方法です。研削加工との違いとして、研磨加工は一定の負荷によって加工を実施していきますが、研削加工は切り込みを与える手法を採用しています。
◆知っておきたい研削加工のメリット・デメリット
研削加工にはその他の加工方法と同様に、メリットとデメリットが存在します。実際に加工を依頼してから後悔することがないよう、特徴をしっかり把握しておきましょう。
◎研削加工のメリット
研削加工メリットとしてまず挙げられるのが、対応力の高さです。すでに紹介した通り、素材が硬すぎて切削加工などその他の加工が難しい場合であっても、研削加工であれば削り取ることができるでしょう。加えて、陶磁器などの素材であっても対応できます。
また、他の加工方法と比べても、研削加工を用いると非常に高い寸法精度が実現可能です。そのため、非常にきめ細やかな加工物を求める場合には、おすすめの加工方法と言えるでしょう。
◎研削加工のデメリット
研削加工のデメリットとして、「加工に時間がかかる」点が挙げられます。そのため、研削加工はあくまで最後の仕上げとして用いられるケースも多く見られるのです。また、緻密な作業が求められるため、加工業者の手腕次第では希望通りの成果物が実現しないケースも否定できません。
◆研削加工で用いられる3つの機械に注目
研削加工では、主に3つの機械が使用される点が特徴です。それぞれで持ち味が異なるため、ここでは各機械の特性を紹介します。
◎平面研削盤
平面研削盤とは、名前が示す通り平面を加工する場合に用いられる機械です。「フライス加工」後の仕上げとして使用される傾向があります。
◎内面研削盤
内面研削盤とは、内面研削の際に用いられる機械です。そして内面研削は、主に素材に穴が設けられている場合に使用されます。内面研削盤には、工作物と砥石を回転させる「普通型」と、砥石のみを回転させる「プラネタリ型」の2種類がある点が特徴です。
◎円筒研削盤
円筒研削盤とは、丸形状の素材外径を削る「円筒研削加工」で使用される機械です。構造は旋盤加工機と似ていますが、工具である砥石も回転させることで、素材を加工していくことが特徴となります。円筒研削盤には主軸が設けられていない「センターレス研削」に対応しているタイプもあり、加工物の量産に適していると言えるでしょう。
◆まとめ
今回は、銅の加工方法のひとつである研削加工について詳しく紹介しました。さまざまな素材に対応が可能であり、精度の高い研削加工については依頼を検討している方も少なくないでしょう。しかし、技量に乏しい業者に依頼してしまうと、望み通りの成果を得られない恐れもあります。そのため、業者選びは非常に重要な要素となるのです。
「銅加工.com」を運営している株式会社ハタメタルワークスでは1935年の創業以来、特に銅を中心としてさまざまな加工を請け負ってきました。研削加工についても高い精度の作業をお約束するので、加工の検討をしているようならぜひ一度ご相談ください。
監修者情報
代表取締役 畑 敬三
株式会社ハタメタルワークスは、産業用電池や車輌機器向けの「銅加工」を専門とし、昭和10年の創業以来「誠実な対応」と「確かな製品」で信頼を築いてきました。迅速な対応により最短翌日納品が可能で、小ロットにも対応します。「小さな一流企業」を目指し、「銅加工ならハタメタルワークス」と評価されるまで成長。今後も独自の価値を提供し続けます。
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