切断加工の方法とポイントを詳しく解説!
様々な機械を使い、鋼材を切り離す加工を切断加工といいます。切断加工は、鋼材購入後、最初に行われる工程なので、作業の精度が高いほど、その後の作業がスムーズになります。今回は、銅を含む金属の主な「切断加工の方法」についてご説明していきます。
銅の加工は難しい?
銅は、車や電子部品など身の回りのあらゆるところに利用されています。柔らかく熱伝導性が高いため圧力をかけると伸びやすいこと、反射率が高くレーザー加工を行う場合に注意が必要なことなどから、金属の中でも加工が難しいと言われています。銅をきれいに加工するには、適切な加工方法の選択と高い技術が欠かせません。
切断加工の種類と特徴
金属の切断方法には次のようなものがあります。素材の性質や厚さ、用途に応じてカットの仕方を変える必要があります。
ウォータージェット加工
超高圧の水をノズルから高速噴射して、対象物を切断する工法です。対象物に接触しないので、熱を加えることなく金属を切断できます。ウォータージェット加工は木材、樹脂、ゴムなど柔らかい素材の切断加工に適しています。ウォータージェットに研磨材(アブレシブ)を入れると、金属の切断加工も可能です。
せん断加工(シャーリング切断)
上刃と下刃が付いたシャーリングマシンを利用し、ハサミと同じ要領で鋼材を切り離す工法です。切り離すスピードは速いのですが、厚い鋼材の切り離しには向いていません。
ワイヤーカット放電加工
真鍮などのワイヤー線に電流を流し、放電現象で発生した熱で金属を徐々に溶かしながら切断する工法です。導電性や耐食性に優れた銅はワイヤーカットに適しています。素材とワイヤーが一定の距離を取りながら触れることなくカットされるので、負荷がかかりにくく、薄い金属や複雑な形の金属も加工可能です。ワイヤーカット放電加工は、レーザー加工に比べて精度に優れています。
レーザー加工
レーザー照射の熱で素材を溶かして切断する工法です。分厚い鋼材の切断や、熱伝導率と反射率が高くレーザー光を反射してしまう銅の切断には不向きです。ただし特殊なファイバーを使ったファイバーレーザーであれば、ピンポイントに熱を加えることができ、銅やアルミなど高反射材でも切断可能です。
旋盤加工
鋼材を回転させながら、刃物状の工具を当てて切断を行う工法です。鉄やステンレス、銅、アルミ、樹脂など様々な素材の加工を行えます。旋盤加工はシャフトやフランジ、継手など円筒形の素材の加工に適しています。
銅をきれいに切断するコツ
導電性が高く熱に弱い銅は成形が難しく、専門的な知識と豊富な経験がなければ質の高い加工は不可能です。また銅の種類によって最適な切断方法は異なります。精密な銅加工には豊富な知識と経験に裏打ちされた高い技術が不可欠です。
切れ味の鋭い工具を使う
柔らかく伸びやすい特徴を持つ銅を切れ味の悪い工具で切断すると、切断面が変形してバリができやすくなります。
スピードを上げる
切断スピードを上げて、刃先と素材の抵抗を下げることが重要です。溶着に注意しながら速やかに加工します。
レーザー加工をする場合は反射防止剤を塗る
銅がレーザー光を反射しないように、反射防止剤を塗るか、ファイバーレーザーを使用します。
まとめ
今回は、切断加工の種類と特徴についてご説明しました。銅は他の金属と比べ価格が高いことから、加工に失敗すれば大きな損失になりかねません。銅加工のプロフェッショナル、株式会社ハタメタルワークスではこれまで培ってきた銅加工技術を駆使し、短納期で高品質の加工製品をご提供しています。お客様のニーズに沿った銅加工、金属加工なら「銅加工.com」を運営する株式会社ハタメタルワークスにお任せください。
監修者情報
代表取締役 畑 敬三
株式会社ハタメタルワークスは、産業用電池や車輌機器向けの「銅加工」を専門とし、昭和10年の創業以来「誠実な対応」と「確かな製品」で信頼を築いてきました。迅速な対応により最短翌日納品が可能で、小ロットにも対応します。「小さな一流企業」を目指し、「銅加工ならハタメタルワークス」と評価されるまで成長。今後も独自の価値を提供し続けます。
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